レトロな車を探していると日産のラシーンって気になりませんか?私もそのビジュアルに惚れてラシーンを購入したオーナーのひとりです。
1994年に発売されたラシーンはいわば元祖SUV。20数年経った今でもファンが多く、専門店がたくさんあるほどです。流行を先取りしていたすごい車だったり。そんなラシーンの魅力に迫ります。
この記事では
- ラシーンの概要
- 14種類のタイプやグレード
- 現在の販売価格相場
- 維持費
- カスタム
など、ラシーンに関する情報を網羅的に紹介します。
この記事を読み終えていただければ、ラシーンの理解を深めることができます。ぜひ参考にしてください。
ラシーンは1994〜2000年に発売された元祖コンパクトSUV
アニメ「ゆるキャン△」や映画「さいはてにて」、イオンカードのCMや雑誌など、最近でもメディアに多く起用されている車のラシーン。
日産から1994〜2000年に発売されたコンパクトSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)です。日産サニーをベースに作られました。当時はSUVという概念がなかったので日産はRV(Recreational Vehicle =休暇を楽しむための車)と称して発売。とはいえ、つまるところSUVの概念と同じコンセプトの車だったんです。
【SUVとは】 スポーツ・ユーティリティー・ビークル(Sport Utility Vehicle)の略称。普段の街乗りからアウトドア利用まで幅広い用途を想定した車のジャンルです。スポーティな雰囲気が世界で流行っています。
パイクカーの流れをくんだデザインカー
80年代後半〜90年代の日産は「パイクカー」という先進的であったりレトロ調であったり、デザインにこだわったシーリーズの車を製造していました。Be-1、パオ、フィガロ、といった車がパイクカーにあたります。その流れを汲んでデザインされた車が「ラシーン」です。
ラシーンはパイクカーにカテゴライズされていませんが、当時の主流となりつつあった曲線系のボディとはかけ離れたカクカクしたフォルムや上下開閉式のバックドア、RVという新ジャンルへの挑戦など、パイクカーの流れを汲んで先進的な試みとしてつくられた車なのです。
そういった意味では日産が手掛けた最後のパイクカーと言えるかもしれません。
今でも色あせないカクカクしたボディデザイン
発売から20数年たっても愛される大きな理由はカクカクしたフォルムです。当時から女性にも人気があったこのデザイン。カッコよくも可愛くもあります。この絶妙な雰囲気が街でもアウトドアにもマッチ。
近年のアウトドアブームでますます注目を浴びています。名作は時代を超えるといいますが、ラシーンのデザインは今でも色あせずファンが多いですね!
シンプルながら洗練された内装
内装は結構シンプルですが、メーターは飛行機のコックピットをイメージしてデザインされていたり、ワーニングランプが12個並んでいたり、こだわりを垣間見れます。
ワーニングランプも四角。細部もカクカクしたトーンに合わせています。シートの柄は前期型がチェック柄、後期型が幾何学模様、限定版が羅針盤柄でそれぞれ異なります。
ラシーンのタイプ・グレードは14種類
ラシーンは1994〜2000年の間でマイナーチェンジを行っていて、大きく分けると次のように前期型と後期型に分けられます。
写真のとおり前期型はフロントグリルが横のストライプ、後期型は縦のストライプを採用しています。
前期型の6種類:1994〜1996年発売
- タイプⅠ:1500CC
- タイプⅡ:1500CC
- タイプⅢ:1500CC
- タイプF(限定版):1500CC
- タイプL(限定版):1500CC
- タイプJ(限定版):1500CC
後期型の全8種類:1997〜2000年発売
- タイプⅠ:1500CC
- タイプⅡ:1500CC
- タイプS:1500CC
- ftタイプⅡ:1800CC
- ftタイプS:1800CC
- タイプA(限定版):1500CC
- タイプM:1500CC
- フォルザ(Sパッケージ含む):2000CC
これら合計14種類のラシーンが発売されました。一覧に記載しているとおり、後期型はタイプによって排気量が異なり、
・1500CC
・1800CC
・2000CC
というようなラインナップです。後期型の方が装備や排気量のラインナップも増えグレードアップしています。
他にもルーフレールやサンルーフ、ABSなどタイプによって装備が異なります。
14種類がどのように違うのか詳しく知りたい方は「ラシーンのタイプ14種類の違いを解説!前期型から後期型まで網羅」もご覧ください。
現在の販売価格の相場は10〜200万円程度
昨今市場に出回っているラシーンの価格相場は10〜200万円程度です。もちろん新車はなくすべて20年〜26年落ちの中古車。このくらいの年式の中古車としては妥当な値段でしょう。
さて、10〜200万円という価格差に影響するのは
・年式
・走行距離
・車両の状態
・整備の品質
・ボディーカラー
・カスタム状態
などさまざまな条件です。
専門店などでしっかりと整備された車両は費用が高くなる傾向にあります。
ボロボロの車体は販売価格が下がりますが、壊れやすかったり、欠陥を抱えていたりします。安ければお買い得とは限りません。購入の際はしっかり吟味しましょう。
購入の際の選ぶポイントなど詳しく知りたい方は「ラシーンに復刻版はない!中古販売店で良車を選ぶ8つのコツ」をご覧ください。
ラシーンを購入するなら専門店がおすすめ
一般的な中古車販売店やネットに比べると、専門店で扱っているラシーンは販売価格が高くなる傾向がありますが、高いからにはメリットもあります。
まず、ラシーンは古い車なので、現行車と比べると壊れやすいのは否めません。それでも乗りたいくらい魅力がある車ですが、できれば壊れにくい方がよいですよね。
となると、専門店で熟練の技で整備された車体を購入した方が故障リスクを下げられます。あらかじめ壊れやすいパーツを交換してくれていたりするんです。
ただ、車いじりが得意で自分で整備できる方はネットや一般の中古車販売店で購入した方がお得です。壊れて、整備してというのも楽しみ方の醍醐味という方もいるので。
専門店のメリットやデメリットをもっと詳しく知りたい方は「【全国店舗一覧付】ラシーン専門店のメリットとデメリットを解説」をご覧ください。
ラシーンの維持費は年間40万円程度
ラシーンを所有するには年間40万円程度かかります。内訳は以下の通りです。
ガソリン代:120,000円 ※年間10,000km走行/1L:120円/燃費10kmで計算
駐車場代:120,000円 ※月額10,000円で計算
自動車税:39,600円
重量税:37,800円
車検代:30,000円 ※自賠責保険込み2年間60,000円で計算
任意保険代:50,000円 ※概算
合計:397,400円
中古車のため重量税などが割増になっているほか、エコカー減税なども適用されません。また、燃費も昨今の車と比べると悪いです。とはいえ、リッター7〜12Kmほど走るので、決定的にひどいわけではなく許容範囲というところでしょう。
ラシーンの燃費や維持費をもっと詳しく知りたい方は「ラシーンの燃費は7〜12km!改善するポイントや維持費を解説」をご覧ください。
ラシーンのメリットとデメリット
ラシーンを実際に乗っていて感じたメリットとデメリットは次の通りです。
5つのメリット
- 現行車にはないレトロ感がカクカクしたフォルムがかっこいい
- 駐車場と道路を走っていても滅多にかぶらず個性が出る
- たまに他人のラシーンを見かけると嬉しくなる
- バッグドアに座れるのがアウトドアで便利
- 走行距離10万㎞程度でも全然走る
- 新車に比べたら安価
5つデメリット
- 新車に比べると寿命は短い
- 燃費は良くない
- 税金が少しだけ値上がる
- 保証期間が短い傾向
- カラーやオプションは在庫車次第
ラシーンはカスタムでさらに輝きを増す
ラシーンは純正でも磨かれたデザインで十分かっこかわいいですが、カステムでもっと輝きます。巷のラシーンオーナーは自分流にカスタムして愛車を可愛がっているようです。
ラシーンのカスタムに関して詳しく知りたい方は「ラシーンのカスタム7選!DIYカスタム3選!パーツや費用を紹介」をご覧ください。
さいごに
さいごにこの記事のポイントをまとめます。
- ラシーンは1994〜2000年に発売された元祖コンパクトSUV
- ラシーンのタイプ・グレードは14種類
- 現在の販売価格の相場は10〜200万円程度
- ラシーンを購入するなら専門店がおすすめ
- ラシーンの維持費は年間40万円程度
- ラシーンはカスタムでさらに輝きを増す
この記事を参考にラシーンの知識を深め、楽しんでいただければ幸いです!
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