「妊娠した!」という妻の言葉を初めて聞いたとき、夫は喜びやら不安やらいろんな想いにかられるものですよね。私もそうでした。体の変化とともにどんどんお母さんになっていく妻とは裏腹に「で、俺って何すればいいんだっけ?」「何かできるんだっけ」と手持ちぶさたになりました。
そんなとき、まずは妻が妊娠から出産までどう変化していくのかを知ることが重要です。妻がどんな状況に立っているのかを理解することが、夫ができることの第一歩です。
まず基本中の基本。妊娠から出産まで10ヶ月程度かかります。「10月10日(とつきとうか)」とか聞いたことありますよね。
この記事では、妻の妊娠から出産までの期間を
- 【妊娠超初期0〜4週】妊娠確認期
- 【妊娠初期5〜16週】つわり期
- 【妊娠中期17〜27週】安定期
- 【妊娠後期28〜40週】準備期
の4つにわけて整理して説明しています。それぞれの時期によって妊婦への接し方も変わるので、この変化を理解してうまく付き合っていくことが大切です。
この記事を読み終えた際には、きっと奥さんと一緒になって妊娠を乗り越えて行けるようになるますよ。それではそれぞの時期の特徴を見ていきましょう。
【妊娠超初期0〜4週】妊娠確認期
妊娠超初期は、夫は知るよしもありません。妊娠が発覚するのは4週目頃です。というのも市販の妊娠検査薬の反応は4週くらい経たないと出ないからです。なので夫が「妊娠した!」と妻に言われる頃には、妊娠超初期が過ぎ去っているパターンが多いです。妊娠がわかった時点で4週間は経っていると考えてよいでしょう。まずは病院で何週目なのかを確認しましょう。
【妊娠初期5〜16週】つわり期
妊婦は妊娠から16週目くらいまで体温が上がり、ほてりやだるさが出てきます。妊婦にとって最もつらいのは「つわり」と言われています。一般につわりは6〜13週目頃にピークを迎えるとされています。なので妊娠初期はつわり期と言えます。つわりは個人差があります。症状が軽い人や初期で治らず出産するまで続く方もいるようなので、あくまでも週期は参考程度にしてください。
つわり期は男の我々が一生経験することができない苦しみなので、どうしても共感できないのですが、理解する努力はできます。それではこの時期の特徴を見ていきましょう。
つわりは5種類!嘔吐以外にもあるのだ
つわりって気持ち悪くて吐いてしまうことを言うのかと思っていたら、違うんですよね。なんと症状別に次の5種類あるんです。
- 吐きつわり
- 食べつわり
- においつわり
- 眠りつわり
- よだれつわり
嘔吐が続いたり、食べ続けてしまったり、においがダメになったり、ただただ眠くなったり、よだれが止まらなくなったりとつわりの症状は様々です。「においで吐き気がする」などにおいと吐きが合併するパターンもあります。
だらだらと眠ってばかりだからと言ってだらけているわけではなく、それは眠りつわりだったりするのです。パートナーがどんな症状のつわりになっているのかわかってあげましょう。そして優しくいたわりましょう。
子宮が大きくなり始めて頻尿になる
妊娠初期ではつわりとは別の変化として、頻尿になる妊婦が多いです。子宮が大きくなることにより、膀胱が圧迫され頻繁にトイレに行かなくてはならなくなります。夜中に何度も起きなきゃいけなくなるので、地味につらいところです。とはいえ、これに関しては正直何もできません。男ができることはただいたわることです。
8週目ごろから正式に通院を開始する
8週目頃には役所に「妊娠届」を提出します。ここで親子手帳(母子手帳)やマタニティーマークキーホルダーをもらうことができます。ここから正式に妊婦の通院がスタートします。これ以降の通院のペースは次の通りです。
〈通院ペース〉
23週まで:4週間に1回
24〜35週:2週間に1回
36週から:1週間に1回
流産の可能性も高い時期
妊娠初期は流産の可能性も高いです。15%くらいの確率で流産してしまうようです。初めての妊娠や流産への不安を妊婦は感じるものです。夫は一緒に寄り添って不安を乗り越えていきましょう。
【妊娠中期17〜27週】安定期
つわりがだんだんと落ち着いてきて、生活が楽になる妊婦が多くなる時期です。体温も高温期から低温期と移り、ほてりやだるさがなくなってきて過ごしやすくなリます。流産の危険性も低くなり妊婦は心身ともに安定しやすい時期です。この時期の特徴を見ていきましょう。
人によっては食欲が出てくる
人によってはつわりが楽になり食欲が出てきます。このときに気をつけたいのが、食べ過ぎです。必要以上にエネルギーを摂取すると、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、分娩遷延などになる可能性が高まりますので、夫も妻の食生活をコントロールすることが大切です。
便秘や痔、腰痛や足のつりに悩まされることも
妊娠中期になるとお腹の赤ちゃんも大きくなり、見た目やホルモンなど妊婦の体には多くの変化が起こります。その変化にともなって、便秘や痔、腰痛や足のつりに悩まされる方もいるようです。便秘や痔は食生活で改善の余地があるので工夫してみるのもいいでしょう。腰痛はマッサージがおすすめ。足のつりは夫がどうこうできるようなものではないので、症状がひどかったら医者に相談しましょう。
20〜24週頃に性別が判明することが多い
安定期に入ると赤ちゃんはお母さんのお腹の中でみるみる大きくなっていきます。ある程度大きくなると出産前に性別がわかります。20〜24週目あたりに判明する人が多いようです。
性別はエコー審査で赤ちゃんを見たときの性器で判断するのが一般的です。赤ちゃんの体勢によっては性器が見えないこともあり、その場合は生まれるでのお楽しみになります。
また、人によっては生まれるまで性別を知りたくない人もいます。最近の病院は通院を開始した頃に性別を教えてもらうか、生まれるまで言わないでもらうか選べるようです。通院する病院に確認しておきましょう。
妊婦は適度な運動をすすめられます
安定期に入ると適度な運動を医者から勧められる妊婦が多いです。余分なエネルギーを消費し肥満を予防したり、出産しやすくなったり、妊婦の健康には適度な運動が良いとされています。とはいえ激しい運動は危険です。ウォーキングやマタニティヨガなど、体に負担がかからないものを医者と相談しながら選びましょう。
【妊娠後期28〜40週】準備期
この頃になるとだいぶ妊婦のお腹が大きくなってきています。いよいよ出産の準備に入るというような時期です。
赤ちゃんが約1,800gから約3,000gへ超進化!
31週目ごろにはお腹の赤ちゃんが約1,800gになると言われています。ここからたったの9週間ほどで倍近くの約3,000gまで赤ちゃんは成長し生まれてきます。超進化です。不思議ですよね。
尿もれ・頻尿・むくみ・動悸・息切れ・胸焼けになりやすい
妊娠後期は大きくなった赤ちゃんが妊婦の体を圧迫するため、いろんな症状が出やすい時期です。尿もれ・頻尿・むくみ・動悸・息切れ・胸焼けなど、数えればきりがありません。パートナーがどんな状況なのかを夫は知っておく必要がありますので、ひんぱんに声をかけてあげてください。
不安や不眠に悩まされる方も
この頃、夜中に何度も目が覚めるようになる方もいます。お腹が大きいので眠りづらいということや、出産への不安などから不眠になるようです。そんなときこそ旦那が寄り添い、一緒にいてあげてください。仕事で疲れているかもしれませんが、ここが男の見せどころです。
35週目までに入院準備を済ませる
出産は多くの場合病院に入院して行います。自宅近所の病院や実家近くの病院(里帰り出産)など、夫婦で話し合って病院を選んでおきましょう。入院はいつから始まるかは個人差があります。定期検診の流れでそのまま入院する方、陣痛をきっかけに入院する方など様々です。なので、いつ入院になってもいいように35週目を目安に入院準備を済ませておきましょう。
37〜42週目でいよいよ出産!妻よ、がんばれ!
出産は37〜42周目になることが多いとされており、この期間の出産を正期産と言われています。夫は出産に立ち会うか、立ち会わないかの二択を迫られることになります。よくパートナーと話し合い決めましょう。病院によっては立ち会い禁止のところもあるようです。
何はともあれ出産は妻にしかできません。病院では「妻よ、がんばれ!」などと応援することしかできないのも事実。なので夫はこの日までにしっかりと自分がフォローできることを率先してやりましょう。
妊娠から出産までを夫が知ることから子育ては始まる
いかがでしたか? 妊婦の妊娠から出産までの変化って、怒涛ですよね。もちろん今回ご紹介したのはあくまでも一例です。妊婦一人ひとりでそれぞれの妊娠から出産があります。あくまでもご参考に。
男の私は妻が妊娠するまでこういった週期の話を全然知りませんでした。知っているのと知っていないのとでは、妊婦への思いやりが変わってくるなと実感しています。
妊娠がわかったときにはすでに自分の子なわけで、妻のお腹に赤ちゃんがいる時から子育ては始まっているのかなと思います。まずは妻の変化を知ることが、夫ができる子育てのスタートではなのではないでしょうか。ここから父親としての生活がいよいよスタートです!
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